屋根をリフォームするタイミングと点検する際のポイント

屋根をリフォームするタイミングと点検する際のポイント
前回の記事では、外壁をリフォームするタイミングの確かめ方について解説しましたが、今回は屋根をリフォームするタイミングについて見ていきましょう。
外壁と同じように、屋根も長期間放置をしていると「家を守る」という大事な役割を果たせなくなってしまいます。
特に屋根は普段点検をしにくい部分であるため、意識的に点検を行うことが大事なのです。

屋根にはこんな役割がある

屋根はただ家の見栄えを良くしているだけでなく「雨水を室内に浸透させないようにする」「太陽光から家の内側を守る」「建築物内外の音を伝えるようにしない」といった、さまざまな役割を持っています。
そのため屋根が劣化しているにもかかわらずそれを放置していると、屋根の内側にある野地板(のじいた)がダメージを受けて、家そのものをどんどん劣化させることになってしまうのです。
マイホームに長く快適に暮らし続けるためにも屋根は定期的に点検をし、必要に応じてリフォームをするようにしていきましょう。

屋根材の種類とそれぞれのチェックポイント

続いては屋根を点検する際のチェックポイントを、屋根材の種類と一緒に紹介していきたいと思います。
今回はいくつかある屋根材の中から「瓦屋根」「スレート屋根」「トタン屋根」のチェックポイントについて見ていきましょう。
最近では屋根材に瓦を使う家は少なくなってきましたが、瓦は寿命が長く、色落ちすることもほとんどありません。
ただ劣化していくにつれて、だんだんと瓦が浮いていったりズレていったりしていくので、こまめな点検が必要となります。
瓦自体の耐久性は高いものとなっているのですが、その下の野地板(のじいた)は傷みやすいので、天井裏から覗いて屋根に打ち付けてある野地板が腐っていないか確認しましょう。

また瓦と瓦をくっつける接着剤である漆喰(しっくい)が痛むと、瓦には少しずつズレが生じていってしまいます。
家の庭に白い粉が落ちている場合は、それは漆喰が劣化して剥がれ落ちたものである可能性が考えられます。
漆喰の劣化を発見した際には、本格的な瓦屋根のリフォームを検討するようにしましょう。

メンテナンス目安時期:25~30年(瓦自体ではなく、下地のメンテナンスの目安)
※瓦自体の寿命は大体100年ほどです。
スレート屋根の塗装は時間の経過とともに、艶がなくなる⇒色が薄くなる⇒塗装面が白く粉っぽくなる「チョーキング現象」が発生する、というように変化していきます。
そこからさらに時間が経過すると屋根の劣化が本格的に進んでしまいます。
チョーキング現象が発生した時点で、スレート屋根の塗装の塗り替えを検討しましょう。

スレート屋根自体がズレていたりヒビ割れが発生したりしている場合は、塗り替えではなく、スレート屋根そのもののリフォームが必要となります。

メンテナンス目安時期:約10年
高度経済成長期に建てられた住宅に多く用いられた屋根材で、安価な代わりにザビが出やすい屋根材として知られています。
ほかの屋根材に比べて機能性では劣るため、リフォームをする際には思い切って別の屋根材に変えてしまったほうが良いかもしれません。
屋根材が浮いていたり、色の変化やサビが確認できた場合は、早めにトタン屋根のリフォームを行うようにしましょう。

メンテナンス目安時期:約10年

屋根の点検は専門業者に依頼を!

屋根をリフォームするタイミングと点検する際のポイント
今回は屋根のリフォームをするタイミングと点検方法についてご紹介しましたが、屋根の状態を正確にチェックするのは、一般の方にはなかなか難しいところがあります。
加えて屋根に上って点検をするのは危険性も伴いますので、できれば屋根の点検は専門の業者に依頼するようにしましょう。