お家の縁の下の力持ち『軒天』ってなんのためにあるの?

皆さんこんにちは!
横浜市で地域密着の工事を心掛けて48年になる、プロテクト株式会社です。
今回は、意外と知られていない、お家にとって縁の下の力持ちである、『軒天』についてお届けします。

そもそも軒天ってどこのこと?

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軒天とは,お家の外壁から飛び出している屋根の下の部分のことであり、上の写真では線で囲った内側の部分のことを指します。屋根の下の部分にあるため、普段から気にしていない方が多い部分ですが、非常に重要な役割を果たしています。

軒天ってなんのためにあるの?

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『軒天』には大きく分けて4つの役割があります。
①建物の美観
軒天がある事により、建物の内部が露出することなく、綺麗な納まりになります。
②火事による延焼を防ぐ
火事が起こる場合、下から上に火が向かっていくため、軒天がないと屋根裏まで一気に火が上がっていきます。
③外壁や基礎を雨水から保護する
軒天は、屋根からの雨水を受け止め、外壁や基礎に直接雨水が当たらないように保護する役割があります。
④日除けと日光の調節
軒天は建物内部に日差しが入ることを防ぎ、建物内部の温度上昇や、日差しのが直接当たることを防いでくれるため、光熱費の節約にも貢献しています。

実は軒天に使われるものにも『違い』があるんです!

実は軒天に使用されている資材には様々な違いがあります。
今回は、その中でも現在主流となっている5つの資材をご紹介します。

①ベニヤ板

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ベニヤ板は、木製の合板でDIYでも使用する人が多いくらい良く目につく資材です。
軒天にベニヤ板を使用する最大のメリットは、安価なことです。
ただ手軽に扱える分、水が染み込みやすくカビや苔が生えやすいなど、経年劣化に弱い点には注意が必要です。
軒天に対して施工するにはデメリットがメリットを上回っているため、現在軒天の施工に使用されることは減っています。

②ケイカル板

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ケイカル板とは、珪藻土や水酸化カルシウムを水で混ぜて固化したボードのことです。
ベニヤ板と大きく違う点は、燃えない・腐らないという耐久性の高さが特徴的です。
加えて値段もベニヤ板と大きく変わらないため、メリットだけに着目すると、全部の軒天がケイカル板になりそうなものですが、デメリットもあります。
それは、衝撃に弱く割れやすい点です。

③スラグ石膏版

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スラグ石膏版とは、必要な素材を抽出し終わった後の鉱物の残り(スラグ)と石膏を混ぜ合わせて固めたもので、一般的に軒天材として、使用されています。
メリットは防火性・耐火性・断熱性に優れていて、火災が発生した際、建物の延焼を防いでくれる点にあります。
ただし、水が染み込みやすいという欠点があり、雨水によってカビや苔が生えたり、腐食するリスクがあります。
価格はベニヤ板の2倍程度のになります。

④フレキシブルボード

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フレキシブルボードとは、セメントと補強繊維からなる材料で前述した軒天材などと比べても強度が高く、反りが起こりにくいのがメリットです。耐久性が高く、不燃性のため、軒天を施工するにあたり非常に大きな強みがあるものの、価格が高いというデメリットがあります。
ただ、多くの方におすすめできる軒天材です!

⑤金属板

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軒天の形に合わせて加工する金属板であり、主に錆びにくいガルバリウム鋼板や、アルミスパンドレルが使用されます。
軽量かつ耐食性、対候性に優れており、非常におすすめのできる軒天材の1つです!
先日弊社で軒天材を金属板に交換した現場の様子を、施工事例に掲載しているので、時間のある方は是非見ていただけると嬉しいです!