地域による屋根の構造について


少し前の話なのですが、年末年始に秋田の実家に帰ってきました。
長いこと神奈川県で過ごしていたため、ひさびさに実家に帰って、辺り一面に雪が積もっている風景に新鮮な気持ちになりました。

ところで、リフォーム業に関わるようになってから家の構造を注意して見るようになったのですが、雪がほぼ降らない神奈川県と秋田のような豪雪地帯では屋根の造りが少し違います。

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●瓦の屋根

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●金属の屋根


神奈川県などの雪が降らない地域では、コロニアル(スレート、カラーベストなどと呼ばれる屋根材)や瓦の屋根が一般的ですが、東北地方などの豪雪地帯では金属屋根が大半を占めています。

なぜ金属屋根が多いのかというと、吸水率が低いからです。
コロニアルはセメントが主の屋根材なので、吸水率が高く、屋根材が吸い込んだ水分が凍結と溶解を繰り返すと、屋根材自体がボロボロになってしまう『凍害』という現象を起こすことがあるのです。
そのため、豪雪地帯では、金属屋根が多く使われています。

ちなみに、豪雪地帯でも、田舎と市街地では屋根の構造が違い、田舎の屋根は、屋根に溜まった雪を落とすため、屋根の勾配がきつく、雪止めがないです。
市街地の屋根は、雪下ろしすることを前提に、屋根の勾配が緩く雪止めを設置するのが義務化されています。

ぜひ東北に来た祭には注意して見てみてください

T.M