外壁にひび割れを見つけたらどう対処すべき?

外壁にひび割れを見つけたらどう対処すべき?
古い家などの壁に、ひび割れが起きているのを見かけることがあるものです。それがご自宅の壁だったら、どう思われるでしょうか? ひび割れの大きさなどによっては、「このぐらいなら大丈夫だろう」と思われる方もいるかもしれません。でも、放っておけばどんどんひび割れが大きくなったり、住まいの構造部に雨水が侵入して劣化の原因になったりすることもあります。小さなひび割れでも見つけたら、適切な修復を行うのが大切です。ここでは、外壁のひび割れの種類やどのような修復が必要になるのかについてお伝えします。

(1)ヘアクラック

「ヘアクラック」とは、その名前の通り髪の毛のような細いひび割れをのこと。主に塗膜にできるひび割れで、経年劣化や塗装方法の誤りなどによって起こります。修復には塗り替えを行います。

(2)乾燥クラック

外壁にひび割れを見つけたらどう対処すべき?
モルタルなどの湿式工法による外壁は、乾燥する過程で収縮します。その際に力がかかって生じてしまうひび割れを「乾燥クラック」と総称しています。ひび割れ幅が狭いのが特徴です。シーラーとフィラー機能を兼ね備えた「微弾性フィラー」などの下塗りで修復対応するケースが多いです。

(3)構造クラック

筋交いの不足など建物の構造的な欠陥や不同沈下、凍結と融解の繰り返し、地震などを原因して起こるひび割れを「構造クラック」と言います。建物の揺れや歪みによって外壁にひび割れが生じます。ヘアクラックや乾燥クラックと比べてひび割れ幅が広いのが特徴で、雨水などが侵入しやすく構造部分の劣化の原因になりやすいです。シーリング補修によって修復します。

(4)縁切れによるクラック

モルタルなど湿式工法による外壁は、一度に一面を仕上げるのが基本です。何らかの事情があって、作業を中断した場合や部分的にやり直しを行った場合などに、古い面と新しい面の継ぎ目ができて(縁切れ)、これを原因として生じたひび割れを「縁切れによるクラック」と言います。縁切れによるクラックもひび割れ幅が広く、構造クラックと同様、シーリング補修が必要になります。


外壁に生じるひび割れの種類と原因、修復方法などをご紹介しました。
外壁は住まいの外観を印象付ける部分であるばかりでなく、風雨や暑さ寒さなどから住まいを守る働きを持つ大切な部分です。目立つひび割れはもちろんですが、小さなひび割れでも放置せず、リフォーム業者にご相談の上、早めに適切なメンテナンスを行うことをおすすめします。