小規模でもできるの? 家庭用風力発電機について

小規模でもできるの? 家庭用風力発電機について
現在エネルギー源の主流となっている石油や石炭などの化石燃料は、限りある資源です。これらに代わるクリーンなエネルギーとして注目されているのが、太陽光や太陽熱、風力など自然界のエネルギー源です。中でも風の力を電力に変える風力発電は、「新エネルギーの象徴」とも言われ、日本でも2000年代以降、導入が進んでいます。
風力発電と言えば大規模なものを思い浮かべる方が多いと思いますが、近年では家庭用の小型のシステムも増えていることをご存知でしょうか?

小型風力発電機を設置する家庭が増加中

風力発電とは、風の力を利用して風車を回し、その回転運動をエネルギーとして発電するシステムです。発電の際に二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーとして、欧米諸国では早くから一般家庭にも導入が進められてきました。
一方、日本では気候や住まいの環境から、一般家庭に風力発電は不向きだと考えられ、太陽光発電と比べて普及が進んでいませんでした。
しかし、近年では小型風力発電機も改良が重ねられ、日本でも実用に耐えるようになりました。欧米の風力発電機メーカーが相次いで日本に参入していることもあり、一般家庭にも小型風力発電機を設置する人が増えてきています。

家庭用の風力発電機を設置するメリット

風力発電のメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
風力エネルギーは自然エネルギーの中では高効率で電気エネルギーに変換できます。太陽光発電の電気への変換効率が20%前後であるのに対して、風力発電ではおよそ40%となっています(風車の高さやブレードにより異なります)。
日中しか発電できない太陽光発電と異なり、風があれば夜間でも発電することができます。
小型風力発電機で自家発電すれば、自宅で使用する電力の一部を補うことができるため、電気代を抑えることにつながります。
災害時や停電時など、緊急の際には風がなくても手動で風車を回して発電することができます。

安定供給には太陽光発電とのハイブリッドがおすすめ

小規模でもできるの? 家庭用風力発電機について
一方、風力発電のデメリットとしては、風車の回る際の音の問題や、強風時の故障、景観の問題などが挙げられます。ただしこれらについては、現在ではかなり改良されてきています。

やはり大きな難点となるのは、風がない時に安定して電力供給ができないという点です。
現状では、風力発電機のみを設置するのではなく、太陽光発電とのハイブリッドシステムを設置するのが安定供給につながり、効率が良いと言えるでしょう。